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続 銀幕スターの裏側で

前回の続きのお話

父の思い出ポスター作りに励んでいた私であったが、会社から移動の話が持ち上がった。デザインチームからのコールセンターへいの移動。いや、お豆腐メンタルの私には無理があるだろう。

年末の帰省で実家に帰るとそこに飛び込んできたのは玄関の手すりと家族の介護疲れで疲弊した姿だった。

元々父は小柄だがテニスが好きで足は筋肉流流ムッキムキの色黒だったのだが病気のせいで筋肉はなくなり細く私と体重があまり変わらない姿になっていた。

母はというと父の変わりゆく姿を受け入れようと必死だった。急激な変化と膨大な手続き(難病指定や介護保険や障害手帳って結構手続き大変なんです)にパニクってる。

兄と姉と姉の子供も介護してあげたいという気持ちと父の要望があまりにも細かいのでイラづく。何とも悪循環。「これが介護の現実だー!」と現実を噛みしめつつ。

私が帰ってもしょうがないことはわかっているが、多少は家族の負担が分散されるのかもしれない。それに笑えるぐらい上手くいっていない仕事と結婚生活。帰らない理由がむしろ無い。

大阪では自分の状況を人に話しても涙は出なかったが家族といると弱くなり涙が出てしまった。

ここは一旦原点に戻りますか!

ということで新年早々実家に戻るという自分があまり気が進まなかった決断をした。(友達ができ大阪ライフをかなり楽しんでいた為)

長い人生大した事はない!しもう他の誰かを喜ばせるのではなく自己満足で生きていくしかない!元々キャリアなんて大それたもの私には無い。父の介護も自己満足だし色々な事柄から逃げ出す言い訳にすぎないのかもしれない。でも、決めたのだ。

決めたら即行動ということで、猪突猛進で竹を割ったような性格の私は新年早々会社の上司に退職の旨を伝えた。すんなり退職もできて夫と離婚もすんなりできた。

求められていないことに微かな哀しみもあるが、

物事は進むべき方向に舵を切ると上手く進む。

そしてなにより私は一人で実家に戻るのではなく猫を連れて帰った。

これが思わず明るい方向に家族が向かっていく。

恐るべしニャンコパワー!介護に一番必要なものは猫かもしれれにゃい。