現在父は手を上げることができない。
なので洗面台を使用するにも工夫が必要で、歯ブラシの位置やタオルの位置が父のものだけだんだん下に移動する。
ただ、タオルの位置が洗面台の引き出し部分に引っかかり少し邪魔なので反対側にマグネットのタオル掛けを使用し移動させた。
私の中では大満足「これで父も手が拭きやすいし家族も引き出しを使用でき一石二鳥だ」と思った。
午後からは用事があったので外出した。
外出のついでに晩御飯の買い出しも一緒にし家に帰宅し洗面台へ向かうと、
トマト「あれ?タオルの位置朝動かしたよね?」
なんと元の場所にタオルが戻っているではないか!?
自分が認知になったのでは?と疑いそうになってしまった。
タオル掛けのマグネットは強力タイプなのでそう簡単には外れないと思うのだが、私は半信半疑で父に聞いてみた
トマト「お父さん、もしかしてタオル掛け移動させた?」
父「ああ、右側にあった方が楽だ。」
ドヤ顔で反応された。
トマト「めちゃめちゃ動かすの大変だったでしょ?あれ、強力マグネットって書いてあったよ!なんだ、動かせるなら筋肉まだあるじゃん!もっとトレーニングしなきゃね」
父「いや、あれは大きいから動かすこどができた」
と意味のわからない解説をいただいた。
まだまだ父の筋肉に可能性を感じるトマトであった。
父の握力は 右15kg 左5kg
握力は弱々しいが物事を自分の思い通りにどんな手を使ってでも実行するある種執念の強い人だ。(たまに家族はプンプンです)
進行性の病気にも執念強く打ち勝って欲しいと願うトマトだった。